2011/10

流されない老舗商人のまち、小布施。

2011/10/28 金曜日 - 23:52:55 by ICHII

県外調査2日目の午後は小布施町。3日目は安曇野市に伺って、帰岡しました。

小布施町の修景事業については、川向正人さんの「小布施 まちづくりの奇跡」(新潮新書)を読んで、強く興味を持っていたので、一度現地に行ってみたかった!のです。

その美しさは、写真でご覧ください。

副町長のお話を聞いて、なるほど、と思ったのは、
観光や経済との関係を尋ねたところ、
千曲川沿いの古くからの商業集積地なので、人の賑わいがあれば、情報が集まり、いずれ何かにつながる、と考えている。そういう老舗商人の哲学だ、
と答えられたこと。

そもそも、こんな独自の修景事業を考え、実行するのも、流されない老舗商人の哲学だと感じました。

複数の大学の研究所が町内に開設されていますが、これについても、短期的な成果を求めておらず、大学(生)の側の意欲に任せ、調査研究の結果や提案を活用する、という姿勢でした。
町に若者が少ないので、大学生が来てくれるのはいいことだ、というスタンスも同じです。

地方の、しかも小さな町だからこそ、流されない哲学が大切なのだ、と思います。

レタスで年に平均2500万売り上げる川上村

2011/10/27 木曜日 - 23:47:52 by ICHII

県外調査2日目。

午前中は川上村に伺いました。
高原野菜で有名で、特にレタスの生産量は日本一です。

レタスを作り始めたのは、朝鮮戦争がきっかけ。
アメリカ軍の重要な食料であるサラダの材料として、川上村がレタスの産地に選ばれたのです。アメリカ軍の指導の下、生産を始め、高値で売れたそうです。
朝鮮戦争後も、日本の食文化が西洋化しているから有望、と考え、しかも、これといった産業のない村ではレタスしかない!と、一丸となってがんばった。このがんばりが、農地の拡大や、1k㎡メッシュの天気予報を全国に先駆けて導入したり、毎夕その日の市況情報を村内に放送するなど、先進的なものでした。

その甲斐あって、今や、年に平均2500万円を売り上げる村になりました!
600戸の農家で、年間30億円以上の農業所得をたたき出しています。すごい・・・。

最盛期は、早い人は午前0時から収穫を始め、途中、朝食をとって昼間で収穫や出荷を続け、午後2時間ほど昼寝したらまた続けて、日に15時間くらいは働くそうで、夏場は本当にしんどい仕事だそうです。
その代わり、冬は農閑期で、のんびりと好きなことをして過ごすので、文化センターや図書館は大盛況。

どの農家も若い人が後を継ぐので、毎年、20人から30人の新規就農があります。耕作放棄地はゼロだし、後継ぎはたくさんいるし、で、全く新しい人が始めるのは難しいようです。

今でも、新たな販路として輸出に取り組んだり、プロ野球のナイターやサッカーの試合の冠スポンサーをしたり、渋谷や新宿の交差点のオーロラビジョンでのCM、キューピーとタイアップしたマヨネーズとセットでの販売促進など、本当にさまざまな努力と工夫を続けておられ、それもさすが、素晴らしいことだなぁ、と思いました。

まさに、農業が産業として成り立っていることをまざまざと見せられ、学ぶものがとてもたくさんありました。
岡山でも、農業を若い人たちが帰ってきて働く仕事にしたいです!

「文化経済自立都市」をめざす飯田市

2011/10/26 水曜日 - 23:56:16 by ICHII

地域振興・観光・金融・雇用対策特別委員会の県外調査、初日。

長野県飯田市に伺いました。
到着してすぐに、りんごの木を核にした中心市街地や、

市内を回る電気バス(無料!)に乗る保育園の子どもたちの姿を目にしました。

飯田市では、
大都市に人口が偏っている中で人口が減っていくのだから、これまでのように、都市のお金を地方に再配分する、というしくみはもう無理だ!
という認識の基で、持続可能な地域づくりに取り組んでおられます。(深く、同感!)

定住自立圏による地域医療の確保もすぐれた取り組みでしたが、
毎年つくる「地域経済活性化プログラム」もすごい。

地域の経済自立度を上げよう!という高い目標をもって、たくさんのプロジェクトを行っています。
食農、航空宇宙、環境の地域産業クラスターからは、特産の市田柿の皮むき機やLED防犯灯の開発など、それぞれに成果が生まれています。

行政と民間がスクラムを組んで現場で企画し、実行するために、行政の部署の事務所を関係する現場に置いたり、一緒に行動して総力をあげるように、関係団体との合同事務所をつくったり、
スタートアップの補助金と、銀行などの融資の間をつなぐ政策金融を市で行うための金融政策室を設置したり、
と、興味深い取り組みもされています。
この辺は、時間がなくて詳しく聞けなかったので、改めて調べたいと思っています。

3.11から日本の将来を考える

2011/10/23 日曜日 - 23:09:50 by ICHII

公設国際貢献大学校の10周年を記念して行われた「岡山発・東日本大震災支援フォーラム」に参加しました。
基調講演は、福島県南相馬市の桜井勝延市長。

福島県では、3月11日は中学校の卒業式だったそうです。
多くの中学生が晴れやかに未来に向かって巣立っていったその日の午後、震災が起きました。

午前中、祝辞を述べて、午後から市議会の一般質問で、答弁に立っていた時に地震が来た、そこからの南相馬市の実状を、淡々と、しかし強い思いをもって報告されました。

県や国と連絡がつかず、十分な情報もない中で、判断を下さなければならなかった大変さや、住民の気持ちの変化、原発からの距離でいくつものエリアに分けられてバラバラになってしまった市内など、とても厳しい状況についてのお話も、重いものでしたが、
むしろこの先のビジョンを訴えられたことに、心を打たれました。

誇りを失ってはならない。
日本にあるエネルギーを使う、それは、伝統や文化を大切にするのと同じこと。
誇りをもって働ける職場を作るために、再生エネルギーの基地となりたい。

被災地だからこそ、新たな提案をして国を動かしたい。
生命を大切にする地域、子どもたちが生き生きと暮らせる地域にしたい。
日本の将来のために。

熱く、重い言葉でした。

瀬戸内市の今城小学校から南相馬の子どもたちへ、図書カードが贈られました。
この子たちが大人になる頃に、誇りのもてる日本、福島、岡山、南相馬であるようにするのが、私たちの仕事です!

おもろいやん、やってみよー。

2011/10/22 土曜日 - 23:44:53 by ICHII

津山市で開かれた、地域交流カフェに参加。
美作県民局とNPO法人ふれあいサポートちゃてぃずの主催です。

基調講演は、西口和雄さん
美作市上山で、耕作放棄された棚田の再生や「場」作りなど、元気を生み出す活動を展開されています。
前に、吉備人出版から発売されている「愛だ!上山棚田団~限界集落なんて言わせない!」を読んで、一度お話を聞いてみたいなぁ、と思っていたので、ちゃてぃずさんにチラシをいただいて、早速申し込みました。

「こういう講座に来て、隣の人を知らないのはおかしいし、意味がない。ソーシャル(=双方向)じゃない!」
から始まって、
「隣の人と、笑ってみてください。」
「隣の人と、話して、メアドか電話番号交換してください。」
と、早速、交流を始める。

講演も元気で、
行政主導になると、何でも面白くない。しばりがあって、できないことがたくさんあるから。
行政には支援してもらうだけで、やるのは自分たち。軌道に乗ったら自分たちでやる。

できない理由やダメだとかつまらないとかの、負の連鎖ばっかりあふれている。
そうじゃなくて、やるかやらないか、言うならやれ。「おもろいやん、やってみよー」の連鎖だ!

など、
自分たちの地域のことは自分たちで考える。おカネのことを学び、考える。
というのが、コミュニティビジネス(の基本)ってことだなー、と改めて感じさせられました。

西口さんや、参加されていた方の何人かと、早速、facebookで「友達」になりました。
これをきっかけに、おもろいこと、広がっていくといいな!

イノシシ皮

2011/10/20 木曜日 - 23:19:08 by ICHII

備前県民局で取り組んでいるイノシシの利活用の一環で、皮製品の試作品ができました

名刺入れと名札ホルダー。茶色とキャメルの2色です。
かなりイイ感じだと思いませんか?

下に敷いてあるのが、イノシシ1頭分の皮(なめしたもの)です。
イノシシだけに、毛穴が開いてるのが、ワイルドな感じ(笑)。
写真では切れていますが、上の方に穴があいているのが、鉄砲で撃たれた跡。

吉備中央町と加茂川有害鳥獣利用促進協議会とメイド・イン・ジャパン・プロジェクトとの連携事業なのですが、
吉備中央町にはイノシシ専用の解体処理施設があり、猟師さんたちの技術も高くて皮をきれいに剥ぐので、なめし皮の仕上がりがいいそうです!

皆さま、いくらなら買いますか?
高く売れて、猟師さんの懐にたくさんお金が入るような製品になってほしいです!

facebook

2011/10/17 月曜日 - 23:32:28 by ICHII

10月6日にfacebook始めました。

まだ10日ほどですが、仕事の関係の方、大学など学生時代の友人、JC関係者、アートや環境、まちづくりなどのこれまでの活動の中の知り合いなどなど、250人近い「友達」が登録され、結構びっくりしています。
さらに毎日広がっている感じがあります。
facebookやってらっしゃる方は、ぜひ「友達リクエスト」ください(笑)。

初心者なので、よく分かっていませんが、「ウォール」に「友達」の近況や感じたこと、考えたこと、面白かったこと、などが流れてくることで、”共有してる感”が生まれる気がします。
実際に会って話したり、一緒に何かしているわけではないのだけど、「わかる、わかる!」とか「いいじゃん、それ!」とか「かわいいよね~」とか「笑える~」とか、ちょっとした気持ち。
メール(携帯というよりパソコンの)やブログだと、わりとちゃんとしたまとまりになっていると思いますが、それよりもっと感覚的だったり、瞬間だったりするからかな?

不特定多数ではなく、相手が分かっている、というのも、くだけた気持ちやプライベートな感じでの発信につながっているかも。

面白いメディアです。
よかったら「一井暁子」で検索して、「いいね!」押してください(笑)。

全国幹事長会議

2011/10/15 土曜日 - 23:02:24 by ICHII

13時から、全国幹事長会議。
今日は日帰り出張です。

冒頭のあいさつで、野田総理は、坂道を雪だるまを押し上げていくために、地域の皆さんの後押しをお願いしたい、と述べられ、東日本大震災からの復旧・復興、原発事故の1日も早い収束、日本経済の立て直しを一つ一つ乗り越えていく、と決意を示されました。

最後に、前日の資産公開で、歴代首相の中で最も資産が少なかったことにふれられ、
「だけど、お金はないけれど、されど志あり。資産はないけれど、全国によき同志あり。」
とおっしゃったのには、大きな拍手が沸き起こりました。

国家・国民のために、みんなで力を合わせていこう、という総理の思いが伝わってきました。
参加者も同じ気持ちだったと思います。

県議会総務委員会

2011/10/14 金曜日 - 23:21:02 by ICHII

10時から、総務委員会。
今回も、防災関係が議論の中心となりました。岡山県地震・津波対策専門委員会等の検討状況と、台風第12号への対応に関する検証会議についてです。

地震・津波対策については、
・災害医療体制の整備に関して、東日本大震災では、応急よりむしろ慢性疾患や要介護度の悪化が大きな問題になったことを踏まえ、そういった課題への対応も必要ではないか。
・委員の方から、福祉避難所に関して、精神や難病など県の役割も明確に書き込んではどうか、避難支援に加え、生活再建支援の体制作りがポイント、といった指摘があったが、ぜひ取り組むべきではないか。
という質問をしました。

1点目は、担当部局へ伝える。
2点目は、県の新たな役割も踏まえ、今後検討していく。
との答弁でした。しっかり取り組んでほしいです。

台風第12号への対応に関しては、
・今回、広範囲に避難勧告等が出され、県からは勧告等に比べて実際の避難者が少なかったことの検証や改善が要請されているが、実際に全員が避難したら、収容できないという問題もある。現実に災害時に避難者をどう受け入れていくのか、の検証や改善も必要ではないか。
・岡山市から県有施設の避難所指定への協力要請があったが、県の施設が避難所になった場合の県の関わり方について検討が必要ではないか。
といったことを尋ねました。

1点目は、市には、そういったことも含めて検討をお願いしている、という答弁でしたが、
2点目は、市町村の方で運営等の検討をしている、というようなことだったので、
県は鍵を開けるだけで、後は市町村にお任せ、というわけにはいかないのではないか?しっかり検討してほしい、とお願いしました。

その他、生命保険年金の二重課税の返還(法律では5年以内分しか還付されないので、それを超えて10年までの所得税を返します)や、
岡山県子ども・若者育成支援計画(仮称)素案についても報告がありました。

子ども・若者の支援は、重要な問題です。
現在の各種の施策ではカバーできていないことをどうするか、
従来の「健全育成」ではない新たな視点での取り組みに変えていけるか、
当事者参画をどう確保していくか、
といった課題にも、取り組んでもらいたいな・・。

売れるモノづくりセミナー

2011/10/12 水曜日 - 23:20:30 by ICHII

13時から、備前県民局主催の「売れるモノづくりセミナー」に参加。
4回シリーズの最終回で、これまで行われているのを知らなかったので、1回だけの参加になりました。残念!

岡山(笠岡)出身である、メイド・イン・ジャパン・プロジェクト株式会社の赤瀬社長が講師です。

冒頭から、自分はたくさん失敗してきた。その経験を話すので、同じ失敗をしないでもらいたい。そして、日本のモノづくり、いいモノづくりを発展させていきたい、という話で始められ、何度も「われわれ地方のモノづくりは、」とおっしゃるなど、地方やモノづくりへの熱い思いを感じました。

確かにマーケットは変化しているが、それに振り回されるのではなく、きちんとしたマーケティング・流通と組み、なぜそれを作るのか、という背景をもって、モノをつくっていかなければならない、という主張には大きくうなずかされました。

地方の中小企業は、ちゃんと対応できる(質・量ともに)ものを、正しいターゲットにきちんと売ることが必要十分であり、そのための計画が必要、というのは、本当に大事なことだと思います。
トヨタやソニーになりたいわけでも、ならなければいけないわけでもないのですから!