子どもたちの「コミュニケーション能力」を伸ばす
2011/11/15 火曜日 - 23:20:22 by ICHII勉強ができる子どもたちと、分からなくてやる気を失っている子どもたちに二極化している、
自分の気持ちをうまく伝えられなくてキレてしまう子どもが増えている、
企業が人材に最も求めているのは「コミュニケーション能力」だ・・。
そういった問題をどうしたらいいのか。
一つの方法として、文部科学省が進めている「芸術表現を通じたコミュニケーション教育」があります。
「話し合う・創る・表現する」ワークショップ、などと言われていますが、実際に見てみないと分からないよね-。
というわけで、劇作家・演出家である平田オリザさんの授業を見に行ってきました。
準備された対話劇の台本を使って、まずは書き換え、次は自分たちの劇を創って、発表(上演)します。
見学していて、すごい!と思ったのは、とにかく、参加していない子どもがいないこと。
ぼーっとしている子、よそ見をしている子、別のことをしている子、一人もいません。
終了後に担任の先生のお話も伺いましたが、ふだんのグループ学習でも、あんなに全員が積極的に意見を言うことはありません、とおっしゃっていました。
クラスやいつものグループの中での関係や役割とは変わって、大人しい子がどんどん提案したり、仕切り屋の子が「そんなんええやん」と言われちゃったり。
しかも、自分の考えを他の子に説明し、他の子の意見も聞きながら、時間内に破綻のない世界を作り上げていく。
つまり、結論を出して、発表する、ということが、ちゃんと行われていました。
授業が終わってから、子どもたちが平田さんにサインを求めて、行列ができていました。
きっと、ずっと長く心に残る授業になるでしょう。
そしてその記憶が、その子の力になると思います。