失われた場を探して

2009 年 1 月 10 日 - 11:26 PM by ICHII

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失われた場を探していっちょの道

年が明けて、まだ4冊くらいしか本を読んでいないけど、ぜひ皆さんに読んでいただきたい本が!

「失われた場を探して ロストジェネレーションの社会学」メアリー・C・ブリントン(NTT出版)
(英題:Lost in Transition –Youth, Education, and Work in Postindutrial Japan)

筆者は30年以上にわたって日本社会を研究してきたアメリカ人の社会学者で、
90年代以降の景気の冷え込みにより、正社員になれない若い男性の割合が急増(例えば、若い男性の被雇用者の約3人に1人がパートタイマー)、「あたりまえ」の人生のコースを支えてきた土台が崩壊したことやその影響を、特に打撃の大きい高卒層を取り上げて、描き出しています。

フリーター、ニート、非正社員、失業者の増加といった若者の雇用問題については、「近頃の若者は・・」とか「親が甘やかすから・・」といった意見を持っている人が多いように感じます。
が、それは誤解であって、社会の構造的な問題であることが、統計データと高校の進路指導の先生や企業関係者、若者たちの聞き取り調査の結果から明らかにされます。

若者の間の経済格差は広がり、若者は結婚を遅らせ、子どもをつくらず、自分を責め、自信をなくし、ひきこもりや自殺、権威的立場にある人への攻撃的態度をも生んでいます。

より本質的には、学校や会社といった「場」(中根千枝「タテ社会の人間関係」で言われている、一定の地域とか所属機関とかの枠により構成する集団)に所属する機会を失い、社会人としての能力やスキルを向上する方法を与えられないロストジェネレーションのために、私たちは何をしなければならないか、が問われています。

筆者はこの本を日本語で出版しており=日本社会に向けて発信しており、本の中には提言も書かれています。
どう受け止めるか。ぜひ読んでみて下さい。

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