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一般質問 2010年2月議会

質問風景

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地球温暖化対策

地球温暖化が、最も重要な環境問題の一つであることは言うまでもありません。 国は、CO2の排出量を、2020年までに1990年と比べて25%削減するという方針を打ち出しており、これを達成するためにはあらゆる方策を尽くして取り組む必要があります。 県も、2010年度までに1990年と比べて6.5%削減する、という目標を持って取り組んでいますが、CO2の排出量はむしろ増加しており、達成はほぼ不可能な状況です。

質問
伸びの大きい運輸部門での削減策として、貨物輸送をトラックから鉄道に転換する「モーダルシフト」があります。国土交通省でも推進されている「モーダルシフト」を県でも進めるべきではないでしょうか。
知事:
GOOD
県はこれまで、国がモーダルシフト等の推進に向けて設立した「中国グリーン物流パートナーシップ会議」に参画するとともに、啓発資材の配布や荷主への情報提供、セミナーの開催など普及啓発に努めてきました。今後の国の取組を踏まえ、荷主企業や物流業者に対し、環境負荷が少なく地球温暖化に資するモーダルシフトの意義の周知に努め、普及を促進していきます。


質問
鉄道貨物輸送を一定以上使っている商品や企業がわかる「エコレールマーク」の商品を消費者が買うことで、モーダルシフトを促進し、地球温暖化防止に貢献できます。この「エコレールマーク」を広く県民に周知して、普及に努めてもらいたいと考えますが、いかがでしょうか。
生活環境部長:
GOOD
認定商品や認定企業が徐々に増えていますが、このマークの表示は商品ではなく、ほとんどがカタログや段ボール箱、輸送コンテナへ行われており、直接消費者の目に止まりにくく、まだあまり知られていません。今後は、制度の趣旨を踏まえつつ、その周知方法を検討していきます。

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地域主権

明治以来の中央集権体質から脱却し、地域の住民一人ひとりが自ら考え、主体的に行動し、その行動と選択に責任も負う『地域主権』へと、この国のあり方は、大きく転換されようとしています。 この地域主権改革の重要な取組の一つが「補助金の一括交付金化」です。 これは、地方自治体の自主性を弱め、自由度を縮小し、税金のムダづかいが増える「ひも付き補助金」を廃止し、地方が自由に使える「一括交付金」を創設しようとするものです。 「一括交付金」ができれば、ムダな事務作業が減り、お金の使い方や使い道が自由になり、事業の実行時期や額の増減も弾力的・機動的に決められるようになります。

質問
県では国に先んじて、農林水産分野において市町村への単県補助金を統合補助金としてまとめましたが、この運用の中で得られたメリットや課題を踏まえ、「一括交付金」はどのような制度であるべきとお考えでしょうか。
知事:
GOOD
国は、2011年度からの導入を目指すとしており、私も、地方の拡大に資するものと多いに期待しています。 今後の制度設計に当たっては、「地方の自由度が高まること」「地方の安定的な財政運営に必要な総額を確保すること」などが必要と考えています。


「地方分権」は、国にある税財源や権限を「分け与える」というニュアンスがありますが、「地域主権」は発想が逆です。 まず、一人ひとりの住民が出発点で、自分たちの未来や暮らしのことを決める権利を持っています。 住んでいる市町村で何をするのかを決め、そこでやらなくてもいいことや、できないことは、周りの市町村と一緒にやったり、あるいは都道府県がやることにする。 都道府県でも同じような考えで決めて、最後に国でやることが決まる。 自治の原則である、この補完性の原理を貫いて、国のかたちを作り上げていこう、というのが地域主権です。

質問
「地域主権」についてのお考えをお聞かせください。
知事:
GOOD
政府が進めている地域主権改革は、住民に身近な行政を地方自治体が自主的・総合的に担うことができるよう、国と地方の役割分担を見直し、地域住民が自らの判断と責任において、地域の諸課題に取り組むことを目指したものであり、その理念には大いに賛同するところです。今後は、国と地方の協議の場等を活用し、地方の実情や意見を十分に反映させながら、政府一体となって重要課題に取り組み、地域主権の理念に沿った改革を実現されるよう、大いに期待しています。

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子ども手当

子ども手当が生まれた背景には、次のような課題や社会の変化があります。
  1. 子育てや教育にお金がかかると感じている人が多い。
  2. 経済状況および若い世代の雇用の悪化や、給料のあり方の変化により、家庭内で子どもに回るお金が少なくなっている。
  3. 日本の子どもの7人に1人は、普通に暮らすために最低限必要とされるものが満たされていない(子どもの貧困率が高い)。
  4. 従来の児童手当は、諸外国と比べて、「額が小さい」、「対象年齢が狭い」、「所得制限がある」、など、批判が多い制度だった。
  5. 日本の社会保障給付費のうち、高齢者関係が7割なのに、児童・家族関係は4%に満たない。これは国際的にも圧倒的に少ない。

子ども手当は、子ども一人ひとりの育ちや暮らしを保障するための、親ではなく、子どもに対するサポートであり、子どもや家族を社会全体で支えていくという理念に基づいた政策です。

質問
子ども手当という政策を、本格的に制度として構築していくに当たって、その理念や目的、あり方等について、ご所見をお伺いします。
知事:
GOOD
子育てを社会全体で支えるという理念については、子育て支援を県政の重要課題の一つをしている私としても、賛意を表するところです。2011年度以降の本格的な制度の構築に当たっては、地方の意見も十分に踏まえて、少子化対策における国と地方の役割分担等について整理していただき、全国一律で支給され、地方に裁量の余地のないものについては、国が責任を持って全額国庫で負担すべきと考えています。

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